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30代・未経験・資格無しで医療事務になった話

yadocky

私は今から6年前の36歳の時に、未経験で医療事務という仕事に就くことが出来ました。なぜ医療事務をやろうと思ったのか、実際医療事務として働いてみての感想や仕事内容についてお伝えしたいと思います。

<目次>
1.志望動機
2.就職活動
3.未経験で医療事務パートとして働いた感想
4.パートを辞めてフルタイムの仕事探し
5.現在の正規職員としての仕事内容
6.医療事務のメリット
7.医療事務のデメリット
8.まとめ

1.志望動機

若い頃は男性ばかりの職場で通信系の仕事をしていました。結婚して仕事を辞めて、子育てのために7年ほど専業主婦をしていました。上の子が小学校へ上がりそろそろ働こうかと思った時、若いころにしていた職種は男性ばかりなので、主婦が働けるような条件の求人が皆無でした(月~金でフルタイム。残業有など)。

大きな壁にぶち当たり、過去の職種のことは捨てて方向転換しようと考えました。

 ・スタッフに主婦が多い
 ・パートの求人がある
 ・環境が綺麗
 ・なるべく座り仕事

この条件で職種を絞ると、医療事務がひとつ浮かび上がりました。全く畑違いでどういう仕事をするかもわかっていませんでしたが、試しに応募してみようと思いました。

 

2.就職活動

特に就職のために何かを準備したものはありません。今の状況の私でマッチする求人をハローワークで検索しました。

求人を探すと、「医療事務経験者」または「医療事務資格あり」という条件付きのものがほとんどでした。私はどちらもあてはまりません。しかし、ごく稀に「未経験かつ資格無しでもOK」という求人もありました。

その中で、「PCに詳しければ未経験でもOK」という条件つきのパートの求人が出ていたので、応募してみました。医療事務の知識は全くのゼロでしたが、見事合格しました。

後で経営者兼医師から聞いた話によると、小さなクリニックのパートの募集ということで、給料を生活のメインに考えている人は責任が取れないので除外したそうです。私の生活は夫の収入がメインということと、PCが多少出来るということで、医療事務未経験でも経営者の希望とマッチしたおかげで雇ってもらえたようです。

 

3.未経験で医療事務のパートで働いてみた感想

入ってみるとその病院にいるスタッフは、レセプトコンピュータを使うことは出来ても、WordやExcelなど使える人が一人もいませんでした。院内で使う書類や帳簿などはほとんど手書き。経営者兼医師はとても困っていたようです。

私は若い頃はPCの詳しい人だらけの中で仕事していたので、当時はついていくのがやっとで劣等感だらけでした。しかし、この病院に勤めていきなり「PCがめちゃくちゃ詳しい人」という位置づけになったのです。生きる道が見えた瞬間です。

入ってからは、今まで手書きで対応していたものなど、PCでテンプレートを作って電子化を進めました。自分しか出来ないので、自由に色々考えて作るのが楽しかったです。手書きで時間がかかっていた作業も、電子化のおかげで時短に繋がりました。

一方、医療事務の知識はゼロなので、仕事は一から教えてもらいました。とてもありがたかったです。「PCがめちゃくちゃ詳しい人」という位置づけが功を奏して、皆さんとても優しく教えてくださいました。

もっと全体を詳しく知りたくて、働きながら通信講座で医療事務の資格も取りました。36歳で新しいことを一から覚えるのはなかなか大変なことでした。

しかし、医療事務の仕事は一度覚えてしまえば、それほど考えることなく出来る仕事です。若いころに勤めてた劣等感満載で毎日必死についていってた仕事に比べて、とても楽なものでした。医療事務は、家のことと両立できて、長く続けられる仕事だと感じました。

<当時の私の医療事務の主な仕事内容は>
・患者に問診票を書いてもらう
・患者から保険証を預かり、登録する
・カルテを用意する
・電話対応
・医師が手書きで書いた処方をレセコンに入力し、処方箋と領収書を作成する
・お会計
・その日の収支の計算

現在、電子カルテが普及していますが、このクリニックは紙カルテでした。

紙カルテ:医師が紙に診療内容や処方を手書きします。60歳以上の医師は紙カルテの使用率が高いです。医療事務は医師が書いたミミズのはったような字を解読してPCに入力て、処方箋や領収書を作成します。

電子カルテ:医師がPCに診療内容や処方や病名など入力します。この時点で処方箋や領収書の作成が終わってるので、医療事務は受付とお会計が主な仕事になります。

院内で、紙カルテか電子カルテのどちらを使用しているかで、仕事内容が変わります。私は紙カルテのおかげで、医療事務としての知識を身に着けることができたので、よかったと思います。

 

4.パートを辞めてフルタイムの仕事探し

未経験で雇ってもらったクリニックで、パートとして4年間働きました。年齢が39歳になったとき、どんどん子どもが手を離れていき、時間に余裕が出来たので「もっと働きたい」という欲望が湧いてきました。できればそこで正規職員になりたかったのですが、環境が良いせいかスタッフが誰も辞めません。空きが無いのです。

仕方がなくハローワークの求人を見ると、応募資格に40歳までとかいう年齢制限が多いことに気付きます。やばい!急がないと!

ということで、職を探しました。今度は経験者ですし医療事務の資格もあるので、堂々と応募できます。

病院スタッフで「PCが出来る」というのはかなり大きな武器になるようで、年齢の壁はありましたが一つ目の応募で正規職員として就職が決まりました

後から感じたことですが、未経験でいきなりフルタイムで仕事を探すより、まずは悪い条件でもパートで就職して、経験を1,2年積んでからの方が、就職の選択肢が広がるなと感じました。一旦経験者となれば、給料の設定も経験者としての金額にしてもらえるし、職場での扱いも経験者としての立ち位置で接してくれます。正規職員として長期で働くなら、新人として入るより、経験者として入った方が働く条件がかなり変わってくるように感じました。

 

5.現在の正規職員としての仕事内容

今の職場で勤めて2年になります。年収はパートのときの3倍になりました。夫の扶養から外れ、自分で健康保険に加入しています。一旦専業主婦になりましたが、この歳になって自立ができてとても嬉しいです。

パートを辞めて別のクリニックに就職してみて感じたことは、以前と診療科が違ったので、初めて聞く病名や薬の名前にてんやわんやでした。アラフォーで脳が固まりかけているところに、覚えることがたくさんあって大変でした。しかし、こちらのクリニックも紙カルテを使用していたので、仕事の流れは同じでした。その点ではスムーズに馴染めたので良かったです。

そして、やはりこちらの病院でもレセコンは使えるけど、それ以外のPCの知識がある人が一人もいなくて、何でも手書きでやっていました。30年くらい前の仕事のやり方を今でもずっと続けている光景は衝撃ですね。

仕事の効率化を考えて、PCでテンプレートなどを作ったりする作業がとても楽しいです。

また、パートのときにはやっていなかった、レセプトの点検の仕事も任されるようになりました。レセプトの点検は医療事務のメインの仕事と言えます。

<レセプト点検とは>

健康保険に加入している患者は、お会計の一部を窓口で支払い、その残りは保険者が支払う仕組みになっています。保険者が支払う分は、医療機関が保険者に請求します。その請求書のことをレセプトと呼びます。請求書は、病名や処方された薬、検査内容、保険証の番号など、正確に記載していないと申請が通りません。病院の収入に大きく関わることなので、レセプトの点検はとても重要な作業です。

知識やノウハウがないと出来ない作業なので、それを任されるまでになったんだと思うと感慨深いです。医療事務の資格を取るために勉強していたので、レセプトを読むことが出来てとても役に立ちました。資格は取っておくものですね。

畑違いの私が30代になってから医療事務として働いてみて感じたことは、主婦にはとっても働きやすい職種だなと思いました。子育て中の方や、子育てひと段落して、仕事を探している女性にオススメの職業だと思います。以下、メリットとデメリットをまとめてみました。

6.私が感じた医療事務のメリット:

環境が綺麗

基本的に事務がいる場所と診察室は別になっています。パソコンと紙カルテに囲まれた部屋にいるので、環境が綺麗です。

一年中室温が一定

患者さんのために夏は涼しく冬は暖かく室温を設定しているので、一年中半袖の制服で過ごせるくらい快適です。

力仕事が無い

PC入力と受付とお会計が主な仕事なので、重いものを持つことがありません。体力に自信が無くても出来る仕事です。

制服支給

病院で用意された制服を着るので、私服にお金がかかりません。私の職場では、汚れた制服は毎回クリーニングに出すので、持ち帰る必要もありません。

通勤場所が同じ

出張などはありません。

主婦が多い

スタッフに主婦が多いので、理解してもらいやすいです。子どもの急な病気や学校の行事など、お互い様なので、協力し合うことが出来ます。

職場で病気を診てもらえる

風邪っぽいときなど、ちょっとしたときに病院に行かなくても、職場の医師に処方してもらえます。すぐに相談できるので安心感が大きいです。

 

7.私が感じた医療事務のデメリット:

気疲れが多い

失敗が許されない仕事なので、緊張感が大きいです。また、受付に来るのはほとんど初対面の人ばかりなので、コミニュケーション能力が必要です。色んな受け取り方をする人がいるので、使用する言葉にとても気を使います。

また、病院の苦情は受付に言ってくる場合が多いので、頭を下げる機会が多いです。医者にも患者にも頭を下げまくりです。仕事として割り切ります。

患者のマイナスオーラに影響される

具合悪い患者さんに感化されてしまい、自分も具合が悪くなることがあります。右から左に言葉を流して仕事と割り切ることが大事かと思います。

女性ばかりの職場

私の職場は医師以外全員女性です。出会いが欲しい方には向いてないかもしれません。ちなみに独身のスタッフに聞くと、「病院勤め」というのが世間的に良いイメージがあるようで、合コンなどたくさん誘われるそうです。

8.まとめ

体力がそれほどいらない職種なので、家庭を持つ女性が長く働くにはもってこいの職業だと思います。未経験な30代でも仕事に就き、自信を持つことが出来ました。

やったことがないからと、やる前に諦めるのではなく、飛び込んでみるのも大事ですね。埋もれていた才能(大げさですが)が異職種で発揮できる場合もあることを知りました。体力が続く限り医療事務を続けていきたいと思っています。


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