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Netflix「ペラパレスの夜更け」アガサクリスティの時代へタイムスリップ


トルコ発「ペラパレスの夜更け」の全話あらすじとネタバレ感想です。

アガサ・クリスティが「オリエント急行殺人事件」を執筆したとされるイスタンブールのペラ・パレスホテルが舞台。

そこにいた主人公が、ひょんなことで1900年代へタイムスリップしてしまうんだけど、その世界がとても優雅で贅沢な気分を味あわせてくれる。

さらにネトフリオリジナルなのにエロは無いし、サスペンスあり、ロマンスもあり、リビングのTVでゆったりと楽しめるドラマになってる。

主人公のエスラがのんきで明るくて元気をもらえるし、この時代の紳士服を着こなすハリト様がかっこよすぎて虜になるよ。久々に超おすすめです。

「ペラパレスの夜更け」

原題:Pera Palas’ta Gece Yarisi
配信:Netflix 2022年3月-
話数:シーズン1全8話
制作:トルコ

 

キャスト

現在

★エスラ(ハザル・カヤ)
新聞記者。アガサ・クリスティのファン

★アーメト(タンス・ビチェル)
ペラ・パレスホテルの支配人

1919年

★ペリデ(ハザル・カヤ)
エスラと顔がそっくり。大金持ちの娘

★ハリト(セラハッティン・パシャリ)
ペラ・パレスホテルの隣にあるキャバレー「ガーデン」の支配人

 

1話:過去へタイムスリップ

現在

新聞記者のエスラは、ペラ・パレスホテルの130周年記念の記事を書くために訪れる。そこでアガサ・クリスティが泊まっていた411号室を見せてもらう。

夜、宿泊の部屋に411号室の古い鍵があった。握りしめて横になると、あーら不思議、1919年にタイムスリップしたよ。

1919年4月18日

ロビーに出たエスラは、アガサや、ムスタファ・ケマル将校(1923年トルコ共和国初代大統領)を発見。野次馬根性で話しかけたり、楽しそう。

そんなとき、英国将校ジョージと闇商人のハリトは、ムスタファ暗殺計画を立てていた。

それをエスラが立ち聞きしてしまい、命を狙われるが、顔がそっくりなペリデが代わりに殺されてしまう。

ちなみにペリデはこの先に起きるムスタファ暗殺を止めた人物だった。

ムスタファがもし殺されたら、独立戦争が始まらないし、トルコが建国に至らない。なんとかして暗殺を止めなければ!

実際の歴史に絡めてくるタイムスリップものおもろー

 

2話:ご先祖様とご対面

エスラは歴史を戻すため、殺されたペリデの洋服を着てなりすまし、お金持ちの実家へ。金髪を隠すとめちゃくちゃ美人。

ペリデは未亡人で娘がいた。

夜、エスラは寝付けない娘ちゃんに、孤児院育ちのエスラが過去へ行って先祖を見つけた話を聞かせる。先祖ってこの娘ちゃんのことだよね。急に切ない。

この娘ちゃん(エスラのひいおばあちゃん)が優しい話し方でとってもかわいらしい。

闇商人のハリトはエスラと対面し、ペリデを殺したはずなのに生きている。どういうことだ?な状況。スラっと背が高くてロングコートが素敵。

その後、エスラはペリデが書いた日記を発見するが、オスマン語なので読めなかった。

代わりにアーメターベが読んでいると、何者かに襲われてしまう。

 

3話:ガーデンバーに就職

1919年4月21日

ギリギリ読んだ日記によると、殺されたペリデはホテルに詳しいディミトリにより、未来へ行って犯人を突き止めて暗殺計画を知ったとか(ん?)

ペリデのドレスのポッケには、ファーレティンからの手紙があった。

エスラが彼の居場所を捜していると、ハリトに目的を疑われる。言い逃れとして「独り立ちするためにここで働きたい」とお願いする。

急遽ダンサーになったエスラ。小顔で腕と脚はほっそりしてるのに、胴体が丸っこい。子ブタちゃんみたいで可愛い。ブリトニーの「Oops! I Did It Again」を披露したり、ゆるい舞台ですこと。

その後、拘束されたファーレティンを発見。彼曰く、英国将校ジョージがムスタファを殺してトルコ人を一掃しようとしているとか。

逃げようとすると、ハリトが現れファーレティンを撃った(!)

えー!悪い人に見せかけて良い人とかじゃなかったんだ…

 

4話:見た目はハンフリー・ボガード

アーメターベがディミトリの家を訪れる。合鍵が何本もあるし、タイムトラベルしてるっぽい。何者なんだ?

一方、ハリトに捕まったエスラは、作り話をして難を逃れる。

なんだかんだ気が合ってお酒を飲んだあと送ってくれた。

「この顔が殺人犯なんて残念…」

ほんとそう。この2人のロマンスを見たかったな。お姫様抱っこで部屋まで運んでくれて、何もせずに出て行った。

ベッドに下ろした時に、はだけた胸をコートでさりげなく隠してくれたのを、私は見逃さなかったわ。

そうこうしているうちに、娘ちゃん誘拐事件が発生する。

とっても心配…。てか本当のお母さんは亡くなっているんだよね(悲)

 

5話:隠された意図

え?極悪人だと思っていたハリト様は、実はムスタファ派だったみたい。英国将校をダマして近くにいるんだね。

それは良かった。

そして娘ちゃんがほんと劣悪な環境に監禁されているの。泣くわ。

そこに英国兵に扮したハリト様が助けに来てくれた。足長っ。しかし途中で見つかってしまい、キャー銃で狙われてる!

夜、ムスタファ将軍の第9軍団検閲総監就任パーティーが開かれる。英国将校ジョージ的には、ムスタファ殺害の舞台となる予定。

そこにハリト様が現れたよ。ふー無事でよかった、と安堵してたら、倒れたー!さっき撃たれてたのか!

 

6話:奇跡

ハリト様は重傷を負い、エスラはペニシリンが発明された1928年より未来にタイムスリップしようとする。南方センセー!

1917年

しかし目的の年には行けず、2年前に誰かに追われるゆるふわ髪のハリト様と遭遇。かっこよ。これはなかなか良い失敗。

エスラが盗んだ車でハリト様を助けてあげた。何度も盗みまくって運転上手になってるの笑う。

2人は同じ方向を向いて座ってるのに、ハリト様ったら完全にエスラに体を向けている。背もたれに腕を回して、肉食のハリト様も素敵。

まだ名もなき青年として頑張ってる時期らしくて、しがらみがないから感情表現が素直だね。

シンデレラみたいに真夜中にサヨナラで、ほんとナイスタイムスリップでした~

1942年

次のタイムスリップ先は1942年。

なんとそこは英国将校ジョージが牛耳ってる世界だった。トルコ人は一掃され、街は荒れ放題。これはショックだ…

エスラは薬局でペニシリンを盗んで戻ろうとすると、大人に成長した娘ちゃん登場!エスラは年を取ってないから、向こうが気付いてくれたね。これは泣く。

「奇跡よ」

なんだかドラマティック。粋な事してくれるなぁ…

1919年

なんと、アーメターベの父はハリトだった!母は給仕係ソンヤだとか。あーそれで1話のときに、わざとぶつかって出会いを作れ、とか指示してたんだね。

2人が恋しないとアーメターベが生まれない。エスラはソンヤに抗生剤を渡して看病するように促した。

せつない~!

 

7話:一途な恋

1919年5月14日

ソンヤの献身的な看病の甲斐あって、ハリトは退院となる。どうやら良い仲になってる。これは本当に切ない展開。

でもハリトは2年前にエスラに助けてもらった記憶が追加されて、それからずっとホテルに顔を出して捜していたとか。

やっと見つけた運命の人は、既婚だし娘もいるし性格は全然違うし、ってことで双子だと仮定したみたい。必死すぎて怖いんだけどイケメン無罪ってやつね。

でも歴史を変えると厄介だから、エスラはよそよそしい。

「君が欲しい。何でもする覚悟だ」

イケメンの熱烈ラブコールがすごい。それなのに「私は愛してない」とか言っちゃったよ~。悲しい。

恋が上手くいかないハリト様が荒れてらっしゃるけど、それはそれで魅力的。

一方、給仕係のソンヤは2年前はロシアのお姫様だった。英国将校ジョージと裏で関係もあるみたい。

4話で泥酔したエスラをハリトが部屋まで連れ帰ったとき、同室のソンヤが見てたのに、翌日知らんぷりなの不思議だったんだよね。色々繋がってて怖い。

 

8話:ムスタファ将軍の運命やいかに

1920年

ハリトは妊娠中の妻ソンヤを置いて出て行った。さすがにちょっと気の毒…。悲しみのソンヤはペラパレスホテルのいつでも出入りできる「真実の門」を発見する。

1919年4月18日

ソンヤがタイムスリップした先は、舞踏会のあの夜だった。ペリデ殺害は政治が理由ではなく、女の嫉妬によるものだった。

1919年5月15日

夜、エスラは同室のソンヤに殺されそうになる。

数か月前からペリデを監視して、日記を盗んだり、娘ちゃんを誘拐したり、ジョージの指示でやったみたい。このときはまだ嫉妬ではなく、祖国を追われて奪われた人生を取り戻すためだったとか。

その後エスラは、実はジョージ派だった地元警察のレシャトに目を覚まさせて、なんだかんだでムスタファが乗った船の爆弾を海に投げ捨てて一件落着。

ムスタファが無事だわ。これでトルコが誕生するね。よかった~

別れのとき

「君が去れば僕の人生は止まる」

え~ここまで言われても去っちゃうの?残ればいいのに。泣くー

娘ちゃんとの別れも悲しいのなんの。残りなよ~

エスラとアーメターベは、気持ちを切り替えてタイムスリップする。ついた先は1995年だった。

ー完ー

この面白さはシーズン2とか作れそうな感じ。でもハリト様がいない世界は興味ないんだよな。

 

あとがき

面白かったー!お別れのときは号泣だよもー。最初は全然期待してなったけど、後半ずっとドキドキしながら見てた。

エスラが魅力的な女性だし、心情の変化を丁寧に描いてくれてるから、タイムスリップの雑な設定とかどうでもよくなってた。物語にどっぷりはまり込んで1919年の世界を違和感なく堪能したわ。

アーメターベには申し訳ないけど、エスラはあの時代に残ってハリト様と一緒になれば良かったのに。エスラを失ったハリト様のその後を想像すると、どうやって生きていくんだろうか。切ないわ~

エスラが使う言葉が難しくて、娘ちゃんとなかなか会話が進まない感じが、見ず知らずな人同士でリアリティあった。ずっと一緒にいる母親なら娘に知らない単語で話したりしないもんね。

幼い娘ちゃんに「奇跡」の説明をした20年後に本当に奇跡が起きるなんて、これぞ連続ドラマの醍醐味だなって思う。

いやー。それにしてもハリト様がかっこよすぎてダメだー。しばらく放心状態だ。


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