新しく配信されたので試しに観てみたら、衝撃の世界が広がっていて引き込まれた。女性が観るにはツラすぎるね。泣かされた。
物語はNYの超正統派ユダヤ人街で育った18才の女の子が、同じコミュニティーの男性と結婚。自由のない生活に嫌気をさしてベルリンへ渡るお話。
てっきりファンタジーだと思っていたら、デボラ・フェルドマンという女性が書いた自伝が原作とのこと。”超正統派”という集団が実在するらしい。
男性の見た目は、黒い帽子・黒いスーツ・長い髭・長いモミアゲが決まり。
ユダヤ教の教義を学ぶことを重要とされ、徴兵免除で仕事はせず、国の補助で生活をする。
女性は出産マシンと化して、7・8人子供を産むらしい。現在イスラエル国内では、急速に超正統派が増えて、国のお荷物になりかけてるとか…
1話:ベルリンへ逃亡
物語は、主人公のエスティが家を飛び出してからの出来事と、1年前に結婚した時の出来事が交互に描かれます。
家出するエスティ
NYの超正統派ユダヤ人街で暮らすエスティは、怪しまれないよう手ぶらで家を出る。
とにかく女性に自由がない世界だ。
そして、ある女性のもとへ。航空券とパスポートを受け取り、空港へ向かう。
夫のヤンキー
妻のエスティがいなくなり、ヤンキーは両親に消えたことを告げる。
ヤンキーの眼球が透き通りすぎてて怖い…
いとこのモイシェ登場。どうやら一族の問題児らしく、エスティを連れ戻せば神のご加護があるとか思ってるらしい。やる気を出してて怖いわー
そんなとき産婦人科からの留守電で、エスティの妊娠が発覚。さらに捜索にやる気を出してる。やだな~
モイシェとヤンキーはエスティの身辺を探り、ドイツへ渡ったことを知る。
はぁ…そっとしておいてあげてほしい…
ベルリンにて
無事到着したエスティ。嬉しさで涙がこみ上げる。
コーヒーショップで偶然知り合った男性は、シャルハルム音楽院の生徒だった。仲良くなってグループで湖へ。
仲間に勧められて、エスティは靴を脱いで洋服のまま水中へ入る。カツラを取ると、丸坊主だった。これはかなり衝撃だ。
夜、泊るところがなく、音楽院へ忍び込む。
結婚前(1年前)
祖母とおばに育てられているエスティ。いい縁談があるとか。
結婚は本人たちの意思とは関係なく、決まってしまうんだね。てかお相手のヤンキーの目が怖すぎ…
ある日、エスティが帰宅すると実母が来ていた。
エスティの父は飲んだくれで、その昔、母はエスティを置いてドイツへ渡ったらしい。エスティはそのことをまだ恨んでる模様。
母親はもし逃げたくなったら使うようにと、ドイツ国籍を取得するための書類を渡す。
エスティは母とは違って温かい家庭を築くと宣言し、母親を拒絶する。
それにしても、どんなホラー映画より、ヤンキーの空気感が怖い…
2話:結婚前のあれこれ
1年前
エスティは子どもを作る方法を教えてもらう。
毎週金曜日は夜の営みを。生理中のことを”穢れ”と言い、夫とは一緒に寝てはいけないらしい。さらに生理が終わってから7日間ほどダメとか。
「新鮮な関係を保つため」とかさも正当な理由をつけてるけど、要は排卵中しか隣で寝ちゃいけないってことね。胸が痛くて言葉が出ないわ…
さらに、結婚式の前に体を清める必要があるらしい。なんやこの世界…
結婚式
独特なお祝いの仕方で、男たちの集団が怖い…
でもエスティは嬉しそう。
結婚式の後に断髪式。バリカンで長い髪をそり落とす。ツルッツルの丸坊主。これは悲しすぎる…
現在、夫もベルリンへ
エスティを探すヤンキーとモイシェがベルリンに到着。怖いー
「エスティは危険にさらされてるから助けに行かなくては」という考えらしい。
はー怖い…
音楽院にて
エスティは音楽院で学費免除の特別プログラムがあることを知り、申し込む。そういえばピアノ習ってたもんね。
音楽院の生徒・ダージアと仲良くなり、夕食会に誘われる。話の流れで、エスティがピアノを披露することに。
それなりに弾けるけど、ピアニストになるには程遠い腕前だそう。空気が読めないヤエルにダメ出しされて、エスティは部屋を出ていく。
悲しみのエスティは公衆電話で祖母に電話する。電話を取った祖母は、何も言わず受話器を置いた。
うー泣くーー
街をウロウロすると、キチ夫に偶然会いそうで怖い。。
3話:逃亡の理由
1年前
結婚してから3日目、まだ上手くHが出来ていないらしい。
義母が家にやってきて
「昨夜も失敗したそうね。あの子が自信を失う前になんとかして」
男を王のように扱えとか…。ふーこれはめんどくさい。
ヤンキー的には母親に性生活の相談とか普通のことらしい。キモい…
結婚から数カ月後
性生活が上手くいかず、エスティは実家へ帰りたい。おばに話しても理解してもらえず、早く子どもを作るように、真面目にやれとか厳しい言葉。
それからさらに数カ月後ーー
結婚してもうすぐ1年たつけど、まだ上手く出来たことがないらしい。そんなことある?
考えの違いで2人は口論になり、エスティは投げやりに体を捧げる。どうやらそのときのが着床したらしい。
現在
エスティの赤ちゃんは順調に育っている模様。医者から中絶する選択もある、なんて言われるけど、全くそんなことは考えていないみたい。これは驚き。
ホロコーストで失われた600万人を取り戻す、とか言ってる。好きでもない男の子供だけど、この辺はやっぱり考え方が普通の女性とは違うんだね。
そんなとき、モイシェがエスティの母の家に侵入して、エスティが音楽院に申請したオーディションの書類を発見。
居場所がバレた。これはやっかい
ある日、エスティは友人に誘われてクラブへ。モイシェもキター。何も知らないエスティは、楽しいひと時を過ごす。ロバートと良い感じに。
4話:エスティの決意
ベルリンへ逃亡する直前
親族の集まりでエスティは気分が悪くなり途中退席する。どうやらつわりっぽい。
そんなことを知らないヤンキーは、置いて帰られて激おこ。もーこの男めんどくさい。
「離婚したい」
上手くHが出来ない事をエスティのせいにして責めて、妊娠できる他の女性と再婚しようと考えてるらしい。サイテー
やっと妊娠したのに伝えらえず、これは可哀そう…。この最低な出来事でベルリンへ行くことを決意したんだね。
祈りの儀式
なんだかんだで祈りの時間はしっかりやるヤンキーとモイシェ。
突然、モイシェは全裸になって川に飛び込む
<神よ!お助けください!>
どうかしてる…
とうとうエスティはモイシェと遭遇して捕まってしまう。モイシェは連れ戻すために、この土地で何の特技もないエスティに独りで暮らせない。故郷に帰るしかないと説く。
「戻らないなら自分でやれ」
帰郷か自殺か、モイシェは選択肢は2つしかないと言い、ピストルを置いて去っていった。はーツライ
母親と再会
エスティは母親のアパートを訪ね、救いを求める。
母親は、外の世界で生きられないと洗脳するのは、常套手段だという。
実は、母は旦那から逃げてエスティと2人で暮らしていたことがあるとのこと。しかし、エスティを取り上げられ、裁判でも負けてどうにもならなかったとか…
真実を知ってわだかまりが解けた模様。
オーディション当日
え?あのピアノを披露するの?と思ったら、歌で勝負するらしい。
曲はシューベルトの「音楽に寄せて」
この歌声がなんとも綺麗で、号泣ですよ。こんな特技があったのね。
歌い終わり、エスティは語る。自分が生まれ育った場所は、公共の場で女性の歌唱が禁止だった。男性の前で大声を出すことは下品とみなされるとか。
そういえば3話で、通りかかった教会で女の子たちが歌ってるのを見て泣いてたよね。それでか~
審査員の先生は、エスティの声はメゾソプラノだから、声に合った違う曲も聴きたいとリクエスト。
エスティはユダヤの曲を歌いだす。
落ち着いた歌声で聴かせるよね。色々な背景を見てきたから、涙が止まらないよ。
なんでこの子が主役なんだろうって思ってたけど、この歌声で選ばれたのかな。
オーディション後
ヤンキーも来てた。エスティは走って逃げたりするわけじゃないんだね。
周りに監視する人たちがいないから、素直な気持ちを語り合えてるっぽい。
でも遅いよね~
ヤンキーは音符のネックレスを買ってくれていた。
もうちょっと早くこれをしてればなぁ…遅いんだよ~
生まれ変わるからやり直してほしいってさ。
夫は激昂したりするのかと思ったら、いたって冷静にしかも熱く語るんだよね。最初の頃の恐怖が消えたわ。慣れってすごい。
ヤンキーは決意を表すためにハサミを取り出し、もみあげを切り落とす。
これって本人にとっては相当な出来事なんだろうね。
「もう遅いわ。ヤンキー」
だよね…
エスティは部屋を後にする。
ー完ー
最後、ヤンキーの情に流されて復縁してしまうんじゃないかとハラハラしたけど、エスティがきっぱり断ってくれてよかった。ホッとしたよ。
生活能力がないエスティにとって、ベルリンで子育てすることは茨の道だよね。でも幸せになるための苦労だから、もうそれは幸せを手に入れたも同然だ。未来のあるエンディングで良かった。
あとがき
超正統派の男たちが、なんでも神様のせいにするのズルいなと思った。
大の男が働かずにただ祈ってるだけなんて、もったいないよね。
ちょっと理解が出来ない世界だわ。
生理を「けがれ」と表現されるのはムカつきしかないけど、代々そうやってきた人たちにとっては、他宗教の人の声なんて聞こえないんだろうね。
考えてもどうにもならないことだけど、こんな人たちが同じ地球上に存在するということを知れたのは、有意義だったと思う。
すごくわかりやすかったです!
匿名さん
コメントありがとうございます!