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「百年の物語」第一夜大正編(懐かしドラマ感想)松嶋菜々子×原田龍二

ogawa

2000年の夏、TBSで三夜連続で放送されたドラマの1話です。

実は3話に私の好きな渡部篤郎が出てることを知って、先に3話だけParaviで視聴。思いのほか面白くて、1話から全部見返してみた。当時たぶん見ていたけど、物語をすっかり忘れていた。

1話の脚本は橋田壽賀子。副題の「愛と憎しみの嵐」がいかにもって感じ。

物語は大正時代が舞台。松嶋菜々子演じる主人公はお嬢様育ち。彼女は身分違いの男に恋に落ちるが、借金をかたに見ず知らずの男性と結婚させられます。女性に自由がなかった時代を力強く生きる姿を描いたドラマです。

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以下、ネタバレ感想を綴ります。

出会い

大正9年5月、士族の娘として生まれた戸倉彩(松嶋菜々子)はおてんばな18歳。東京から帰省中、買ってもらった自転車を乗り回す。そして、橋から自転車ごと転落(!)。助けてくれたのは小作の青年・八代公太(原田龍二)だった。

お姫様抱っこで川から引き上げるの大変そう。でもヒョイっと軽々持ち上げてかっこいいよ。さらにおんぶの大サービス。

画家になりたい公太は、彩の肖像画を描いた。ドラマに出てくるイケメンは、なぜヒロインの絵を描きたがるのか…

この頃の原田龍二好きだったなー。ウルルン滞在記とか「大奥」とかかっこよかったの。日に焼けてて田舎者の青年役が似合うよね。

 

結婚

大正9年7月。公太は上京し、彩と再会。株屋で丁稚奉公してるとのこと。

お嬢様あるある。彩は父親の借金の肩代わりに嫁に出される。良い相手を見つけてくれたお父様に感謝しろとな。オイオイ…

秋、初めて会った横山平吉(山口祐一郎)との結婚式。そして新婚初夜。

「脱ぎなさい。君の裸を見たい」

キ モ イ…

いくら借金をかたに嫁にもらったにしても、ムードってもんがあるでしょ。拒絶する彩。だよね

どうやら成金の横山家は箔をつけたくて、士族の娘を嫁にもらったとのこと。持ちつ持たれつな関係ね。

姑曰く、家事とか何もせずにただそこにいればいいって。私ならワーイ!ってなるところだけど、お嬢様の彩は籠の鳥状態で不満な模様。

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里帰り

夫が毎晩帰ってこなくて彩は不満で里帰り。

実家では、夫のおかげで事業が持ち直して上手くいってる模様。離婚したいと思って出戻ったつもりが、言い出せず…

しょうがなく横山家に帰ってきた彩。なぜか夫が突然いい人風。しかし彩は

「他の人を抱いた手で私を抱かないでください(キリッ」

いいぞいいぞー。言ってやれ。言われっぱなしじゃつまんないもんね。

 

関東大震災で逃亡

3年の歳月がめぐり(!)、運命として受け入れていた彩。大きな転機が訪れる。

大正12年9月1日の正午、関東大震災が起こる。

柱の下敷きになった彩のところに公太(原田龍二)が現れ救出。こんなことある??お姫様抱っことおんぶ~。荷車に乗せて公太の家まで移動。公太できる男。

足袋脱がしてくれてるー。足まで洗ってくれてるー。なんでこんな甲斐甲斐しく世話してくれるの?いいな~

公太は絵をやめて株で大儲けしたみたい。なんだか事業が上手くいってて、白いスーツが焼けた肌に似合うよ。

彩ったら、夫が嫌すぎてこのまま死んだことにしたいってさ。てか、三年も一緒にいたのに?!

「なんの希望もなくて地獄だった」

え?そこまで?!夫はキモいけど、それなりに良くしてもらってたんじゃないかな…(汗)。実家も援助してもらってるし…。結構恩知らずなヒロインで驚きですよ

二人の演技力の問題なのか?いまいち彩と公太が惹かれあってる感じが無いんだよね。もっとキュンキュンさせること出来たと思うんだけど、平たい感情でただ美しい二人を見てるだけになってしまう。

 

夫の歪んだ愛

結局、平吉に連れ戻された彩。夫が豹変し、強姦される。どうやら夫は公太に嫉妬してるらしい…。いまさら??

彩、妊娠堕胎手術1年の刑に服す出所

その間に、夫の平吉はすっかり落ちぶれた様子。実は、彩のことが大好きで、酷いことをしたのは愛情の裏返しだったとか、、、それは気付かなかったわ~

彩は同情して一緒に満州へ行くってよ!そりゃないでしょ

今まで周りの言いなりに生きてきたけど、満州行きは自分で決めたよって、清々しい気分になってる。

戸惑いしかない…

 

新天地の満州で夫婦生活

そして8年(!)の歳月が流れていった。

公太に夫との生活が地獄だとか言ってたのに、満州に渡ったらなんだか幸せそうな彩。さらに、平吉の子どもは絶対に産みたくないって言ってたのに、娘がいる!

どういうことだ??

そんな時、公太(原田龍二)の妻(菅野美穂)と子が彩のもとを訪れる。

「公太は亡くなりました」

え??え!!えーーーー!!!!!

イマナンテイッタ??まじか…

公太が描いた彩の肖像画を持ってきていた。妻としてはジェラシーだよね。あげようと思って持ってきたけど、やはり渡したくないとのこと。どっちやねん

戦争も差別もない、自由に愛し合える時代が来るといいねって二人は語り合う

 

結末はナレーション

彩と子どもたちが東京へ戻ってから、昭和20年3月東京大空襲で彩は死亡(!)

戦争が終わって、地主と小作の制度が廃止された。姦通罪も堕胎罪も無くなった。しかし彩はその新しい時代を見ることはなかった。

ー完ー

えーーこれは切ない終わり方、

出所後、平吉と生きることを選んだのは、ひっくり返ったけども。不幸体質なヒロインにとっては公太よりお似合いなのかもね。自分の意思で決断したところは良かったよ。

ただ、副題の「愛と憎しみの嵐」だけど、愛と憎しみはあまり無かったような気がする。たぶんそれは、男性陣の演技があっさりしすぎていたせいかもしれない。もっと情熱的な愛を感じたかったな。

2話は彩が産んだ娘が主人公らしい。その女性を松嶋菜々子が演じるのね。

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「百年の物語」感想はこちら↓
第二夜(松嶋菜々子×大沢たかお)
第三夜(松嶋菜々子×渡部篤郎)


「百年の物語」第一夜大正編(懐かしドラマ感想)松嶋菜々子×原田龍二」への2件のフィードバック

  1. 匿名

    姦通罪は無くなったが、
    堕胎罪は無くなってない。
    今も刑法212条〜216条に定めある。

    返信
    1. やどっきー 投稿作成者

      ドキュメンタリーではないので…
      彩が亡くなった後に制定された母体保護法で、堕胎罪は空文化となったので、「なくなった」と表現されたんじゃないでしょうか。

      返信

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