1986年放送の大映ドラマ「このこ誰の子?」を紹介します。
望まない妊娠をした女子高生の成長を描いた物語。
理解しがたいストーリー展開で、イライラしっぱなしではありますが、杉浦幸と岡本健一がめちゃくちゃ可愛い。
絵本から飛び出してきたようなふわふわしたビジュアルで、この2人のウォッチャーとして大いに楽しめました。
「このこ誰の子?」 | |
放送:1986年10-翌3月 |
・キャスト
・1話:幸せな日々
・2話:ライバル出現
・3話:初デート
・4話:宗次郎の決意
・5話:未来の約束
・6話:すれ違い
・7話:別れのデート
・8話~11話:逃亡生活
・12話~15話:第三の男登場
・16話:三途の川
・17~20話:プロポーズ
・21話:結婚式
・最終話:赤ちゃんの運命
・あとがき
キャスト
★杉浦葵 :杉浦幸
17歳の高校2年生。両親と3人暮らし。柔道部マネージャー
★進藤宗次郎:岡本健一
葵と幼なじみの同級生。父が5年前に再婚して、義母と姉の4人暮らし。柔道部員
★朝比奈拓也:保阪尚希
17歳。宗次郎の義母・百合の妹の息子。母の死を機に北海道から上京して、進藤家でお世話になる
★浜 修一:竹内力
京都の造り酒屋の跡取り息子。プレイボーイの大学生
1話:幸せな日々
神はこの世に生まれたすべての生を嘉したまうか。この物語は、愛の神に心をゆだね、生きることへの過酷な挑戦を試みた、いち少女の愛のロマンである
始まりのナレーションがおもろい。
そして幼なじみの葵(杉浦幸)と宗次郎(岡本健一)が可愛いすぎる。早朝、葵が宗ちゃんの家にやってきて、たたき起こしたり、お互いのの両親には公認の仲なんだよね。幸せだなぁ…
盲腸で入院となった葵に宗が木に登ってエールを送る。
「よ!葵!ガス出たか?」
「あいつ、一生許さないんだから!」
宗は急に女っぽくなった葵に素直になれない感じ。可愛いな~
そんなとき、宗次郎が義理の母・百合の弟・拓也(保阪尚希)と一緒に住むことになり、北海道から上京してきた。
表向きは姉弟だけど、拓也は百合(中田喜子)の若き日にレイプされてデキた子っぽい。こわやー。拓也はさっそく葵にひとめぼれする。可愛いもんね。
そして宗次郎にライバル宣言をする。イケメン2人がにらみ合っている。
おもろー
葵のマネージャーのときの赤いジャージ姿がどんくさそうで可愛い。大勢の男子部員に紛れて1人だけお尻がぷりぷり。
岡本健一はガリガリだけど運動神経いいね。柔道が上手。
2話:ライバル出現
退院して初登校の日、わざとひどい対応をする宗次郎に葵がプンプン怒ってる。
一方、積極的で大人な拓也は、葵に熱烈ラブコールで交際を申し込む。会ったばかりで距離感がおかしい。
宗次郎は気になりつつも、葵をぞんざいに扱う。
「何考えてるの!いつも明るくて、それでいいと思ってるの?!」
「なんだよ突然…」
その後、葵は拓也に抱きしめられるが、「宗が好きだ」とはっきりと断った。
それなのに拓也が「葵とキスした」とかウソつくもんだから、宗次郎と殴り合いのケンカー!
翌日、宗次郎は親友らにせっつかれてデートを申し込む。
その電話を受けて喜ぶ葵であった。
よかったね~!2人がただただ可愛い。
3話:初デート
葵と宗次郎はそれぞれおしゃれをしてデートへ。夜になり、2人は噴水がある公園でキスをする。
「葵、好きだ」
「宗、好きよ」
宗次郎は葵を強く抱きしめる。
その後、拓也から再度、恋の宣戦布告を受け、焦った宗次郎は葵にキスをして押し倒す。しかし結婚まで待ってほしいと言われ、拒まれる。
翌日、宗次郎は葵に謝罪する。
「俺ってあわてんぼうだよな」
宗次郎がええ子すぎる。
この2人は「タッチ」の作者・あだち充が描く世界から飛び出してきたみたい。鼻が高くて口とアゴが小さくて、めちゃくちゃ可愛らしい。
4話:宗次郎の決意
柔道の試合の日、葵は部室にいた拓也に捕まりレイプされてしまう。
事後の2人を発見した宗次郎は、拓也に決闘を申し込むが、拓也は戦う気がなかった。
翌日
葵は死を決意して車の前に飛び出した。運転手の産婦人科の女医(梶芽衣子)がとっても優しい言葉がけで慰め、宗次郎と向き合うことを勧めてくれた。泣くー
一方、落ち込む宗次郎は、葵を忘れようと怪しいマッサージ店へ入る。そこにいたヤクザの女から説教され、自分の愚かさに気付く。
そして葵を見つけて涙を流す。
「生きててくれたな。お前が死ぬんじゃないかと思って焦ったよ」
葵が言い訳しようとすると、、、
「いいんだ。もういいんだよ!拓也の事なんか忘れろ。俺も忘れる」
泣くーー
宗次郎は葵の肩を抱き、自宅に送り届ける。2人が笑ってる。あーよかった。その様子をみた両親も胸をなでおろしてる。
号泣しながら気持ちを伝える岡本健一がとても素敵でした~。
拓也が自首を思いとどまった理由が、「葵が世間から好奇な目で見られるのが可哀相だから」っていうのは、きれいごとだよね。本音は自分が卑怯なレイプ犯だと知られるのがイヤだからでしょ。
ほんと牢屋に入ってほしいわ。
5話:未来の約束
拓也は自責の念に駆られ、釧路へ戻り自殺を図る。
百合ねぇは拓也から色々打ち明けられ、進藤家にて「拓也は弟ではなく自分が産んだ子」だと告白する。全て話してスッキリしたみたい。百合ねぇは拓也と2人でやり直すそう。
宗次郎と葵は去り行く2人を見つめながら、未来の幸せを約束する。
「一生上手くやっていこうな」
「宗と一緒なら幸せになれるわ」
2人が並ぶと可愛いなぁ
「葵、明日はデートだ!文句は言わせないぞ」
「文句なんてあるか!」
かんわいー!宗が葵のおでこを小突いてる。
そしてデートの日、おめかしした2人がこれまた可愛いなぁ。そんなとき、葵が吐き気をもよおした。つわりかも…
葵と宗が可愛いからなんとか見れてるけど、ストーリーが胸糞悪すぎる。可哀相な生い立ちだから何しても許されるってもんじゃないでしょ。拓也に制裁が下されないままでモヤモヤする。
6話:すれ違い
葵に生理が来ず、産婦人科を受診すると妊娠2カ月だった。
一方、宗次郎は葵から急に距離を置かれ、心配していた。
「葵がどこにもいかないように、俺、両手で抱きしめていたいよ」
そんなとき、ボクシングジムに入会した拓也が、ランニング中に葵とばったり出会う。そこに宗次郎がやってきた。
「捜したんだよ。葵がどっかに消えちまうんじゃないかって不安で不安でさ」
「ごめんなさい…どこにもいかないわ」
葵は心の中で、宗のために堕ろすことを決意する。
もっと爽やかな題材でこの2人の可愛さを堪能したかったな。
百合ねぇは拓也を連れて釧路へ帰ればいいのに。レイプ犯が目のつく場所で生活してるのイヤだ。てか拓也ははよ自首しろや。
7話:別れのデート
葵は病院へ行く途中、犬がひき逃げされるのを目撃し、中絶を思いとどまる。
その後、カラ元気で久々に登校し、妊娠を悟られないようにする。
海デートでは思い出話ばかりしてしまい、宗に将来の話がしたいと怒られる。
そしてデートの別れ際、葵は宗に抱き着いて好きだと言う。
「俺、葵が全部ほしい!」
だけど待ってくれるって。葵は宗のそばにずっといると約束するが、心の中ではさよならを告げ、荷物をまとめて家を出る。
えーなんで被害者が逃げなきゃいけないの?葵は両親に相談しなよ。
原作通りか知らないけど、女性のセリフが全部男目線のきれい事なんだよね。ダメだー。合わない。
8話~11話:逃亡生活
8話から葵の逃亡生活が始まるんだけど、なぜに被害者が逃げ回らなきゃいけないのか、謎だらけですよ。
まず、長野県の清里高原のホテルでお世話になったあと、トラック運転手に乗せてもらって静岡の浜名湖へ。さらにそこから幼なじみを頼って名古屋のホテルへ。
その間、宗次郎は頑張って捜して、葵にちらっと会えたりするんだけど、するりと逃げられてしまうんだよね。葵は意地を張らずに優しさに甘えればいいのに。
一方、拓也の方も葵を捜しまくり。ほんと牢屋に入ってほしい。しかも見つけたらつけまわすのホラーすぎ。当時は「ストーカー」という言葉はなかったもんね。さらに自分が父親だとか主張するの、キモいから。
この時代のレイプは犯罪じゃなかったの?脚本家はどうかしてる。
12話~14話:第三の男登場
妊娠5か月を迎えた葵は、京都に住まいを構えて喫茶店でアルバイトをしてる。そこに爽やかイケメンの竹内力登場。かっこよ。
葵の事を勝手に生娘だと思い込んで恋に落ちたけど、妊娠判明で豹変。悪態をついたりして、こちらも精神不安定で怖いよ。でも結局、葵の味方になってくれるの。
イケメン無罪ってやつね。
その後、拓也が京都に現れて(ほんと怖いって)父親としての権利を主張しやがって、キメー。
でも葵が「お腹の子の父親は宗次郎だ」って断言するんだよね。よく言った!
15話:やっと逢えた
拓也は母親からも行動を注意されるんだけど、全然聞く耳持たなくて絶望的…
浜さんはレイプの事は知らないけど、色々空気を読んで、葵をかくまってくれるんだよね。
そこに宗次郎が会いに来てくれた。2人は自然と歩み寄ってハグをする。やっぱりこの2人は可愛いなぁ…
宗次郎が頑張って説得するんだけど、葵は1人で産みたいんだとさ。はーもー勝手にして。
16話:三途の川
1人で産みたい葵は、両親や宗からダッシュで逃げると、車に轢かれてしまう(!)妊婦が宙で1回転したのビビる。すごい衝撃映像ですよ。
案の定、葵は危篤状態。
三途の川にて
赤ちゃんを抱く葵は向こう側にいる子どもたちに手招きされる。
「葵ちゃん、こっちにおいでよ。こっちの世界は楽しいよ」
なにこれ…怖い…。葵が渡ろうとすると、宗が呼び止める。
「葵!戻るんだよ!戻ってくれ!その川を渡っちゃダメなんだ!」
葵はいつもながらに聞く耳を持たず、ずぶずぶ川に入っていくと、後ろからついてきた宗が川に沈んでいった。
この演出怖すぎ…
目覚めた葵
葵は三途の川を渡らなかったみたい。目を覚まし、赤ちゃんも無事だった。よかったよかった。
その後、鎌倉の別荘に身を寄せる。ここって渡部篤郎主演のドラマ「愛なんていらねえよ、夏」で使われた別荘だよね!
百合ねぇが、「お腹の赤ちゃんがダメになったら、息子が悪夢から解放されるのに」とか言ってたのは胸糞悪すぎた。
17~20話:軽率なプロポーズたち
葵はただいま妊娠7か月くらい。
拓也はボクシングで勝利を収めることで、葵をゲットできると思い込んでる。ほんとキモいから…
そんな拓也を見た浜さんは感化されて、葵にプロポーズする。
「葵さん、僕と結婚してください」
葵ちゃんモテモテ状態。でも愛するのは宗次郎だけだってさ。だよね。
拓也は命をかけて戦った試合で負けてしまい、自暴自棄で生きる屍となる。その姿を見た葵は決心する。
「拓也さん、私と結婚してください」
(はぁ?)
自分のために戦ってくれた拓也に同情したらしい。レイプ魔と同棲するなんてどうかしている。
そして奇妙な2人の生活が始まる。
拓也はやっと葵をゲットできたというのに、宗次郎への嫉妬心が大きくなり、生活が荒れる(ほんとなんなの)。でも周りの励ましもあって、何か決心したみたい。
「宗次郎、葵さんを頼む」
(はい?)
拓也が走り去っていった。それを見た宗は、
「葵、結婚しよう。今日だ」
(ん?)
21話:結婚式
思い立ったが吉日。
宗は戸惑う葵の手を引っ張って式場へ。決心が揺らぐ前に既成事実を作っちゃえ!ってなもんで、宗も必死ですわ。
真っ白な衣装に身を包む2人が可愛いのなんの。おめでとー
宗は葵と住むためのアパートを準備していた。中に入ると、同級生がサプライズで集まってくれてる!これは泣く。回り道したよね。
出産まで1か月足らずなとき、赤ちゃんの心音に乱れがあって葵は不安になる。
えー、結婚式でハッピーエンドじゃないの?
最終話:赤ちゃんの運命
予定日の5日前、お産のため産婦人科に入院する。
「俺がずっとそばにいるよ。ずっと手を握っててやるからさ」
宗は不安な葵を励ますと、キスをせがまれ抱き着かれる。
お産
葵は無事、女の子を出産する。
しかし生まれた子には、心室が1つしかなかった。極めて危険な状態で、保育器に入れられていた。
5日後
葵は赤ちゃんに会えないまま。夜になり、こっそり院内で我が子を捜す。
取り乱す葵に、女医が会わせてくれた。ガラス越しに祈っていると、赤ちゃんの心臓が止まってしまう(悲)。たった5日の命だった。
数日後
百合ねぇが葵の両親にひと言
「大変でしたわね」
お前の息子が全ての元凶なのわかってんの?
一方、その息子はというと…
ボクサーをやめて絵を描いていた。有名な画家に認められ、一緒にフランスへ行くとか(はぁ?)
葵の決断
「宗、私と離婚してください」
自分を磨いて素敵な大人になって、宗と本当の結婚をしたいとか。もう勝手にして…
「葵、わかったよ」
いつも聞いてあげるよね。
そして2人は未来の約束をして、別々の道を歩き出す。
ー完ー
なんだこりゃ~
あとがき
レイプされて妊娠した赤ちゃんを産むことに、めちゃくちゃ抵抗があったんだけど。本人が考え抜いたうえで産んだのなら、歩けるくらいに成長した娘ちゃんが「ママー、パパー」とか呼んでわちゃわちゃ戯れる3人を見せてほしかった。
こんな悲しい最終回ってある?
用済みになった赤ちゃん殺して、ハッピーエンド風にまとめてるの胸糞悪すぎる。この脚本は私には合わなかった。
途中で見るのやめようかと思ったけど、岡本健一を見たかったんだよね。後半出ていないシーンはほとんど早送りだったわ。
超小顔に高くてでっかい鼻がどーんとあって、左右非対称の二重が色っぽい。役柄もヒロインのわがままを何でも聞いてあげて、とってもいい子だったよね。
保阪尚希もめちゃくちゃイケメンなんだけど、損な役柄で、放送当時はかなりのイメージダウンだったんじゃないかな。若くてこれからって時に、ちょっとこれは同情する。
岡本健一出演ドラマネタバレ感想
★「不機嫌な果実」石田ゆり子
★「ウエストゲートパーク・スープの回」