「ブレイキング・バッド」シーズン5の9話~16話(最終話)を紹介します。
大量の原料をゲットし、さらに邪魔な人たちを一掃して、稼ぎに稼ぎまくったシーズン5の前半。ウォルターは子供たちと暮らすために、メス作りから足を洗った。
そんなときDEAで義弟のハンクがウォルターの正体に気付いてしまった。
家族の対決ツラい…
「ブレイキング・バッド」 | |
原題:Breaking Bad |
・キャスト
・9話:直接対決
・10話:瀬戸際
・11話:自作自演
・12話:ジェシー with DEA
・13話:トラップ
・14話:最後の悪あがき
・15話:断腸の思い
・最終話:52歳の誕生日
・シーズン5後半感想
・全62話感想
キャスト
★ウォルター・ホワイト(51)
(ブライアン・クランストン)
ブルーメスの製造者。妻、脳性麻痺の高校生の息子と1歳の娘の4人家族
★ジェシー・ピンクマン
(アーロン・ポール)
ウォルターの元相棒
★スカイラー・ホワイト
(アンナ・ガン)
ウォルターの妻。資金洗浄係
★ハンク・シュレイダー
(ディーン・ノリス)
スカイラーの妹の夫。DEA(麻薬取締官)
9話:直接対決
ハンクはウォルターの家で見つけたゲイルのサイン入りの詩集を持ち帰り、筆跡を調べる。過去のことを思い出すと色々結びつき、ハイゼンベルクはウォルターだと確信を持つ。
一方、ジェシーはウォルターから血に汚れた金(500万ドル)を押し付けられ、うんざりしていた。
ウォルターの最近の動きから、マイクは殺されていると悟るが、ウォルターは絶対に殺っていないと言う。
その後、ウォルターは詩集の紛失や、車に付けられたGPSに気付き、ハンク宅を訪れる。親し気に話してると、一発殴られてしまう。
「お前だったのか!」
ウォルターは開き直り、ガンが再発したことを告げ、捕まる前に死ぬだろうと言う。
いよいよで怖い。
ウォルターより強い人がいなくなって、やりたい放題でムカつく。はやく息子にバレてほしい。
10話:瀬戸際
ハンクはスカイラーを呼び出した。ウォルターの裏の顔を知ったことを告げ、証言を頼むが断られてしまう。
マリーはスカイラーが、ハンクが銃撃された時には正体を知っていたとわかり、激怒する。
すぐにでも逮捕したいけど証拠がなかった…
一方、ウォルターはソウルの部下に倉庫の隠し金を回収してもらい、荒野に埋める。
帰宅し、妻に自首すると言う。ただし荒野に埋めた金だけは守り、子供たちに渡してほしいとお願いする。
ガン再発でウォルターに同情するスカイラーは、証拠がないから自首せずに沈黙でやり過ごそうと提案する。
リディアはウォルターが手を引いたせいで、メスの質が落ちて困っていた。関係者を全て始末し、トッドをシェフに据える。
男だけのシーンはめちゃくちゃ楽しいのに、女どもがか弱い設定で共感ができない。
殺人を指示するような女が、トッドの前でかわい子ぶってるの意味不明だし、スカイラーもモラハラ夫に従うだけでイライラする。
11話:自作自演
ウォルターは、ハンクに脅されてメス作りを開始したと話をでっち上げ、告白の動画を撮る。それを見たハンクとマリーは愕然とする。
ハンクは保険外の治療費をウォルターから受け取っていたことをマリーから聞く。さらに動きにくくなってしまった…
一方、自暴自棄なジェシーは、ウォルターから新しい土地でやり直すことを提案される。
ソウルに段取りしてもらい、迎えを待っていると、ポケットに入れていたマリワナが無いことに気付く。
そのことで、リシン入りのタバコはソウルの部下にすられていたと悟る。事務所に戻り、あのとき少年に毒を盛る指示を出したのは、ウォルターだと聞き出す。
激おこのジェシーはホワイト家に乗り込み、ガソリンを撒いた。
あの動画ほんとムカついた。
ハンクから「麻薬帝国の黒幕だ」とか言って責められたとき、ウォルターは表向き否定してたけど、あれは嬉しかっただろうね。ジェシーに夢を語っていた通りになったってことだし。
12話:ジェシー with DEA
ジェシーは8歳の子供に毒を盛ったウォルターの自宅にガソリンを撒く。あとをつけてきたハンクが止める。
「あいつに罪を償わせてやる!」
「そうだ、ヤツを倒そう」
とりあえずジェシーを自宅へ連れて帰り、翌朝、証言を録画する。
ジェシーの携帯には、ウォルターから呼び出しの伝言が残っていた。
嫌がるジェシーに、ハンクは行かない選択肢は無いと言う。心配するゴメス捜査官に、
「ヤツは殺される。その現場を撮る」
ハンクにとっては人殺しのジャンキーだから、少々の犠牲はしょうがないって感じ。
待ち合わせ場所にはすでにウォルターがいて、近くにコワモテの男がいた。ジェシーはUターンして電話をかけ、宣戦布告する。
それを聞いたウォルターは、トッドの叔父さんに仕事を頼む。
ついにジェシーまでも殺す決意をするとはね。
もうほんとクライマックス感ハンパない。そんななか、キティちゃんの携帯カバーとDEAのマグカップ可愛い。
13話:トラップ
トッドが作ったメスは、前より純度は上がったが、青色にはならなかった。
ウォルターから殺人を依頼された叔父さんは、報酬として甥っ子へのメス作りの指導を要求する。
物的証拠
ウォルターなら証拠となる金だけはどこかに残しているだろう。
ハンクはソウルの部下を脅し、倉庫の隠し金をドラム缶に入れて渡したことを聞き出す。
そしてニセのドラム缶の写真をウォルターに送り、ジェシーが場所を特定したとウソの電話を入れる。
ウォルターは慌てて現場に駆け付ける。あとから来た1台の車を見て、ダマされていたことに気付き、殺し屋に場所を伝える。
すると、車にはハンクも乗っていた。
殺し屋に中止の連絡をするが、現場に来てしまった…
えーもーこれどうやってもハンクは助からないでしょ。ウォルターは後ろ手でドアを開けることくらいできたと思うけど、そこまでして止める気はなかったんだろう。
アイデアが次から次へと出てきて、脚本がすごいな~。ほんと飽きない。
14話:最後の悪あがき
銃撃戦でゴメス捜査官が死に、ハンクは足を撃たれてしまう(涙)
ウォルターは殺し屋に大金が埋まっていることをバラし、取り引きしようとするが、ハンクは殺されてしまった…
殺し屋は大金をゲットし、車の下に隠れていたジェシーはトッドの案で連れて帰ることに。
ウォルターはお情けで金を分けてもらい、解放される。
自宅へ戻り、家族で逃亡しようとするが、母から父の正体を聞かされたジュニアが質問攻め。
スカイラーがハンクの末路を悟り、包丁を振りかざす。そのうちウォルターが馬乗りになり、ジュニアがヘッドロックで引き離し、警察に通報する。急にジュニアが頼もしい。
ウォルターは諦めて娘を連れて出て行った。
夜、妻に電話し、盗聴している警察あてに、モラハラ夫を演じる。
ツラすぎて泣く。まさかこんなことになるとは…
ずっと心に引っ掛かってたジェーンを見殺しにした件、ここで暴露するんだね。ジュニアにもやっとバレたし。
シーズン1からずーっとイライラさせられてたのは、このどんでん返しのためだったとはいえ、長い道のりだった。忍耐がいったわ。
最終回に向けて胸のつかえが取れてゆく。
15話:断腸の思い
トッドはジェシーに純度の高いメスを作らせて、リディアの気を引こうとする。恋に落ちたらしい。
ジェシーは脱走しようとするが、見つかってしまい、罰として元恋人のシングルマザーを殺されてしまう(涙)
指名手配犯となったウォルターは掃除機屋の協力で、雪深いニューハンプシャーに身を隠す。
数か月後
スカイラーは旧姓を名乗り、娘を預けてタクシーの営業所でパートをしているとか。
田舎でひっそりと暮らすウォルターは病状が悪化し、徒歩でバーまで出向く。息子に連絡して、友人の家に金が入った小包を送るから、それを母と妹に渡すよう頼む。
「ハンク叔父さんを殺したくせに!人殺しの金なんかいるか!大嫌いだ!さっさと死ね!」
絶望したウォルターは、DEAに自ら通報する。
そしてウィスキーを注文すると、TVでは若い頃に一緒に会社を立ち上げた仲間が映っていた。
南西部の薬物依存症リハビリ施設を支援するとか。
会社は犯罪者のウォルターと過去に親交があったため、イメージアップの宣伝活動だと指摘されるが、彼が貢献したのは会社名だけだと言う。
ドイツ語でシュワルツの”黒”と、ホワイトの”白”を混ぜて、グレーマター社。
特許取得のためにかなり貢献したはずだったのに、活躍が無かったことにされたウォルターは、その場から姿を消した。
うわーそうきましたか!
まさかまさか最終対決がシーズン1で出てきた学友だったとは。恐れ入った。
ウォルターが男児に毒を盛った理由がよくわからなかったけど、あれはガスに取り込まれたジェシーを取り戻すためだったのかな。悪魔だ。その汚れた手で娘を抱っこするのとか、ほんとムリ。
最終話:52歳の誕生日
ウォルターは盗んだ車でグレーマター社の社長宅へ。
「私が稼いだ金だ。子供たちに渡してくれ」
自分は嫌われてるから、慈善活動に励む裕福な実業家が、旧友の哀れな子供へ寄付する形で渡してほしいと脅す。
その後、質の高いブルーメスが出回っていることを知り、ジェシーが生きていると確信する。
廃屋になった自宅へ戻り、コンセントの裏に隠したリシンを回収する。
そしてリディアとトッドの待ち合わせ場所に現れる。メチルアミンがもうすぐ無くなるだろうから、新しい製法を教えると言う。
リディアは了承した風に見せかけ、トッドに殺害を暗にほのめかす。
家族
ウォルターはスカイラーのアパートを訪れ、ハンクとゴメスが埋まっている場所の座標を渡す。
お金は全部使ったし、自分のためにやったことだと告げて去っていった。
復讐
夜、ウォルターはトッドの叔父さんのアジトに呼ばれる。殺されそうになるが、逆にジェシー殺害依頼を実行せずに、仲間にしたことを責めだした。
叔父さんは否定し、ラボにいる奴隷状態のジェシーを呼ぶ。
ウォルターはジェシーにタックルをかまし、覆いかぶさった。そして車のキーのボタンを押す。
すると外に止めた車のトランクが開き、自動で銃が乱射される。
男らは死に、助かったトッドが装置に関心していると、ジェシーが手錠の鎖で首を絞めた。
ウォルターはジェシーに銃を渡し、自分を殺すよう命じる。
「自分で死ね」
ジェシーは流れ弾が当たっていたウォルターにそう言い残し、去っていった。
ウォルターがトッドの携帯に出ると、リディアからだった。
「気分はどうだ?インフルエンザのようだろ」
いつもお茶に入れる甘味料にリシンを混ぜたことを告げる。
全てが終わり、ジェシーの作業場に足を踏み入れる。感慨深げに眺めていると、力尽きて倒れてしまう。
そこに警察が駆けつける。
ー完ー
すっごーい!!最後の銃乱射装置なんなんあれ?よく思いついたし、作ろうと思ったよね。さすがウォルター。なんでも揚げ足を取って攻撃し続けるしつこさがキモくて、罪の重さとかどうでもよくなった。
最後のラボにいたウォルターだけど、鎖に繋がれながらもメスの品質を保ち続けたジェシーのことを、さすが私の生徒だなって感じで関心してるように見えた。なんか泣けた。
品質だけはすんごいこだわりあったもんね。
シーズン5後半感想
こんなに綺麗に片付くことってある?すごすぎた。
あわよくば続編を作ろうとして疑問を残したりせず、完全に全て解決させて終わりを迎えたのがかっこよすぎる。すっきりできる結末にしてくれてサンキューって感じ。
DEAのハンクの捜査の仕方が面白かった。証拠を押さえるのも色々アイデアが必要なんだね。楽しかったな~。でもハンクはもういない…(涙)
最後は学友と対決するかと思いきや、金を渡してほしいなんて、思いもよらなかった。予想をことごとく外してくる脚本すごい。しかも意地でも渡そうとするの、ウォルターっぽくて気持ち悪い。
妻に会う時だけちゃんと新しい服に着替えてたのも、なんかウォルターぽいし。
大嫌いだったけど、とても魅力的な人だった。
妻にはお金は使い切ったって言ってたから、学友の寄付は犯罪とは関係ないと思って受け取ってくれるだろう。
ジュニアは大学へ進学して勉強頑張って、母と妹を守ってやってほしい。マリー叔母さんもなんだかんだ協力してくれそうだし。
事件後に巷で話題が持ち切りだろうな。伝説の殺し屋&麻薬帝国の王って感じで語り継がれるレベルだよ。たぶんNetflixとかでドキュメンタリー番組の制作とかそのうち始まるんだろう。
全62話の感想
楽しいを通り越して、脚本のアイデアにずっと圧倒されていた。次から次へと斬新な解決法がよく出てくるよね。
でも女性視聴者にとってはなかなかしんどい物語だった。みんな不幸になってるからね。ジェシーみたいに独身なら、お好きなように、って思うけど、家族持ちはきっつい。
愛してるなら離婚してからやるだろうけど、それをしないウォルターの愛の言葉がいつもウソに聞こえた。
イライラしすぎて何度か見るの止めようと思ったけど、まぁ結末を知れてよかった。全てスッキリした。
職場にドラム缶があるんだけど、中にお金が入ってる気がして、とても気になっている。