2010年公開の「ベスト・キッド(原題:The Karate Kid)」を紹介します。1984年の映画「ベスト・キッド」のリメイクです。
物語の流れはほぼ原作をなぞらえていますが、舞台が中国で、師匠役がジャッキー・チェンなので、「空手」という題名なのにセリフで「カンフー」と言いまくってます。
まぁ大人の事情が色々あったのでしょう。
そして弟子役は、ウィル・スミスの息子ジェイデン・スミス君が演じています。見るからにイケてる男子なので、いじめられっ子設定に無理があるのですが、まぁこちらも色々と事情があったのでしょう。
カンフーの本場で撮っているだけあって、アクションが本格的。ただ、ジェイデン君の年齢に合わせて、敵役も中学生くらいの子どもなので、成長期の身体でムチャしすぎてちょっと怖かった。
天安門、紫禁城、万里の長城などの世界遺産でのロケだったり、北京五輪の鳥の巣スタジアム、高層ビル群やら、下町の細い路地裏などなど、中国の魅力たっぷりでちょっとした旅行気分を味わえる映画となってます。
<あらすじと感想>
1.キャスト
2.出会い
3.ハンさんの決意
4.トンデモ稽古スタート
5.ドレの恋模様
6.ハンさんの過去
7.カンフー大会
8.決勝戦
9.あとがき
キャスト
★ドレ・パーカー(ジェイデン・スミス)
アフリカ系アメリカ人の12歳。落ち着きのない元気な男の子
★ハン(ジャッキー・チェン)
ドレが住むアパートの管理人
★メイ
バイオリンをたしなむ金持ちの少女
★チョン
龍騰学校でカンフーを習うガキ大将
出会い
母の転勤に伴いデトロイトから中国北京に引っ越してきたドレ(ジェイデン・スミス)
新居のアパートの名が「比華利山公寓」なの笑える。お母さんたら、住むのが夢だったとか真面目な顔で言ってるけど、本気?
管理人のハンさん(ジャッキー・チェン)は、便利なことに英語が得意だとか。年取ったけどカッコいいね。お箸でハエを捕まえようとしてるー!結局ハエたたきで潰してるし。
ドレは可愛いバイオリン少女・メイと仲良くなったせいで、ガキ大将のチョンにボコボコにされてしまう。これはちょっとやりすぎ…
それからもちょいちょいイジメが続くため、ドレはチョン率いる悪ガキグループに、換気扇から流れ落ちるチョー汚い水(!)をぶっかけた。これは怒って当然。
狭い路地裏に入って追いかけっこ。カンフー映画あるあるだね。
結局ドレは捕まって、チョンにボコられてとどめを刺されそうになったとき、ハンさん登場!
悪ガキたちをカンフー技で次々とやっつけるんだけど、中学生の子ども相手にハンさん大人げない。あんまりカッコいいと思えなかったな~
ハンさんの決意
ハンさんがカンフーの達人だと知ったドレは、修行して悪ガキたちに仕返しをしたいと言う。しかしハンさんは、カンフーは攻撃するためのものじゃないと説く。
そしてカンフー道場の師匠の教え方が悪いという結論に至り、2人はチョンがいる道場へ出向く。
「情け無用」の教えを説くリー先生に、ハンさんはカンフー大会で勝負することを提案する。
君に本物のカンフーを教えてやる
ドレにとってはマイナスイメージしかないカンフーだけど、ハンさんが本物を教えてくれるってさ!!てか完全に「カンフー」って言ってるし!
トンデモ稽古スタート
原作では車のワックスがけ「ワックスオン、ワックスオフ」が修行となっていたけど、こちらは、
上着を脱いで、落として、拾って、掛けて、また着る
それを永遠と繰り返すの。
まだワックスがけの方が有益になりそうだけど、そういえばドレが上着を脱ぎっぱなしでママに怒られてる場面を、ハンさんが目撃してたよね。ドレの悪いクセを直すついでに、修行にもなるって思いついたのかな?
全く意味のなさそうな修行でドレは不満に思うけど、あ~ら不思議。いつの間にか戦う能力が身についてる!
Everything is Kung Fu.
ハンさん曰く、そうらしいです。
ドレの恋模様
「じゃりン子チエ」のヒラメちゃん似のメイちゃん。素朴な感じで可愛いね。
明日バイオリンのオーディションがあるとかで落ち着かないみたい。ドレは息抜きも必要だと、半ば強引に街へ繰り出す。
2人が初々しくて可愛らしい。
ゲームセンターのダンスマシーンで踊るドレがめちゃくちゃ上手。カンフーよりそっちの方向へ進んだ方がいいような…
おとなしそうなメイちゃんもついでにダンスするんだけど、レディーガガの曲にのせて、結構攻めてるの。その姿を見てるドレがなぜか無表情!なぜ?!
そんなとき、メイちゃんの携帯が鳴り、オーディションが今日になったとか。しかも20分後!ちょっと~
なんとか間に合ったけど、夢を追うのに邪魔になるからって、メイちゃんから距離を置かれてしまう。えー本心じゃないよね?!
ハンさんの過去
失意のドレがハンさん宅を訪れると、毎日修理していた車をボコボコに壊していた。やりすぎだし怖い~。どうしちゃったの…
どうやらハンさんはその昔、交通事故を起こして同乗していた嫁と10歳の息子を死なせてしまったとか。だから車を修理しては毎年事故のあった日に破壊していたんだね。ってちょっと頭おかしくない?
ハンさんったら大泣きして、弟子の前で赤裸々に語るなぁ。
ドレはハンさんを車から連れ出し、2人で稽古を始める。なんだか目標が定まって吹っ切れた感じ。
万里の長城で稽古してる!壮大な景色ですんばらしいわ。
ドレ演じるジェイデン君は体幹があって運動神経の良さを感じるね。みるみるうちに技を身につけて、カンフーを習得してる。脚がとても綺麗に上がってる。
カンフー大会
ハンさんはドレに白いカンフー着を用意してくれていた。人生に絶望していたハンさんだけど、ドレに出会えて立ち直れたってさ。良かった良かった。ちょっとウルっときたわ。
その後、ドレはメイの家の前で熱い想いを語る。
メイちゃんのおかげで友達は人生を豊かにしてくれると学んだそうな。それを聞いたメイのお父さんは、良い人キャラに変身。なんだかドレのことを認めてくれた模様。
ドレはひたすら友達アピールしてるけど、七夕祭りでキスしてたよね?まいっか
大会が始まり、ドレは予想通り勝ち進む。
準決勝にて、龍騰学校のリアンは師範の指示でドレの脚を狙い、反則で失格となってしまう。
一応決勝戦に勝ち進んだけど、脚を負傷して出られなそう。ドクターストップもかかったし、ハンさんももう十分だと言ってる。
でもドレは、勝敗より自分の恐怖心に勝ちたいとか。これは3作目のベスト・キッドだね。
弟子の覚悟を聞いたハンさんは、秘伝の炎の治療を施したよ。
決勝戦
なんとか歩けるようになったドレは、決勝戦に挑む。しかし敵のチョンは師匠の指示を受けて、負傷したドレの脚を狙う。
最終的に、ドレがヘンなポーズをとって一撃をくらわし優勝する。おめでとー
負けたチョンは急に改心して、ドレの勝利を称えてる。一方、リー先生はあぜんとしてる…
そしてハンさんとドレの笑顔のカットで映画が終了!いいね!ほっこりする。
エンディングは撮影時のオフショットのスライドショー。ドレと敵役のチョン君との仲良しショットが可愛い。このチョン君なかなか精悍な顔つきで好きだったんだよね。
この後、リー先生どうなったか気になるわ~
あとがき
ジャッキー目的でこの映画を観た人には物足りないだろうね。脇役に徹していて、面白味に欠ける師匠だった。
「酔拳」に出てくる赤鼻のエロじじい師匠みたいなのがよかったな。ジェイデン君より目立っちゃいけないとかあるのかもしれないね。
ドレ演じるジェイデン君はバネがあって運動神経がいいね。歩き方も力強くてリズム感があって、全然いじめられっ子には見えなかった。
まぁでも弱気な無名の男の子を主演にしても、興行的には上手くいかなそうだから、このキャスティングはしょうがないのかもね。それを考えると、ダニエルとミヤギさんのビジュアルで大ヒットした「ベスト・キッド」って異例中の異例だったんだろうな。
中国ドラマは時代劇しか見ないから、今の(10年前だけど)中国の姿を見れたのは興味深かった。異国情緒あふれた映像が日常を忘れさせてくれて楽しめた。
その他あらすじ感想はこちら
ベストキッド:1作目 2作目 3作目 ジャッキー版
コブラ会:S1 S2 S3